「睨めっこしましょう。笑うと負けよ、逃げても負けよ、あっぷっぷ」
月が、部屋を、そして俺を照らした。
俺は、水に写る自分の顔をひたすら見つめた。
すると、水に写る俺の口が開いた。
『体くれる気になったのか?』
「!!!!」
聞こえてきたのは、いつものように頭に響く声ではなかった。
本当に洗面器の中に人が居て、話しているようだった。
『声が聞こえる……』
淳が呟いた。
『私も……』
真奈美も言った。
『本当だ』
チイラも言った。
『へえ、どうやらそこのお友達にも俺の声が聞こえるんだね』
水に写る顔は、にやりと笑った。
真奈美達にも、もう一人の俺の声が聞こえる――?
何故だ?
最初の一人睨めっこの時は、頭に響く声だったのを覚えている。
あの時は滅茶苦茶驚いたしな……。
『俺の力も強くなってるな、うん』
もう一人の俺が満足気に言った。
「力??」
俺は思わず聞き返した。
『そ! だって俺、お前の心吸い取ってるもん』
月が、部屋を、そして俺を照らした。
俺は、水に写る自分の顔をひたすら見つめた。
すると、水に写る俺の口が開いた。
『体くれる気になったのか?』
「!!!!」
聞こえてきたのは、いつものように頭に響く声ではなかった。
本当に洗面器の中に人が居て、話しているようだった。
『声が聞こえる……』
淳が呟いた。
『私も……』
真奈美も言った。
『本当だ』
チイラも言った。
『へえ、どうやらそこのお友達にも俺の声が聞こえるんだね』
水に写る顔は、にやりと笑った。
真奈美達にも、もう一人の俺の声が聞こえる――?
何故だ?
最初の一人睨めっこの時は、頭に響く声だったのを覚えている。
あの時は滅茶苦茶驚いたしな……。
『俺の力も強くなってるな、うん』
もう一人の俺が満足気に言った。
「力??」
俺は思わず聞き返した。
『そ! だって俺、お前の心吸い取ってるもん』