慎吾クンは電話の向こうで
光汰や天木クンに話してる…。

千晴先輩の声も聴こえた。


…みんなに逢いたいよ…。


「絢佳?今から千晴先輩の車で
向かうから。
車が通りすぎたら教えてくれ…」

「…ぅん。慎吾クン…ごめんね。」



わたしのせいで
折角の楽しいキャンプが…

「…大丈夫…。心配しなくても
すぐに会えるから…」



何台か通り過ぎる車は
あっても
千晴先輩の車じゃない…。


「…慎吾クン!今の!!千晴先輩!」