そっと涙を指で掬うと
絢佳が目を開けた。

「絢佳…大丈夫か…?」

聞いてみたが
どうもまだ熱でエライみたいだな…

「慎吾…クン…」

呼ばれた声に力がない
額に手を当てると
ユックリと目を閉じたが
かなり熱があるみたいだな…


「まだ熱高けぇな…」



手を握ると
力なく預けられてる手…


しっかりと握ると
絢佳が口を開いた

「ねぇ…蘭さんの事好きだったの?」