気がつけば
光汰が絢佳の髪をクルクル弄ってた。
沸々と怒りがこみ上げてきて
近づいていくと
ちょっと怯えた顔をした絢佳の
目と合った。
あ・・・・前髪。
可愛いじゃん・・・・。似合ってる。
そう思いながら
絢佳の髪で遊んでいた光汰の腕を
引っ張って離した。
それと同時に絢佳の体が
引っ張られ、体制が崩れこけそうになっていたから
思わず自分の方向へ引っ張った。
ドンッ
シャンプーなのか髪染めの匂いなのか
いい香りと共に絢佳が
胸の中に飛び込んできた。
思わず手を回し、抱きしめる姿になったが・・・逃げるような感じも無かったから おでこにチュッと口付けをした。
やっと------
この日をずっと待ってたんだろう。
今まで感じたことの無い幸せな気分になり、絢佳の手をギュッと握り締めた。