「お前には幸せになって欲しいって
思ってるよ。でも それは俺じゃない。
…もう昔の事だよ。忘れろ…」
「それと…何度も言うけど
彼女に手だしたら…
いくらお前でも 容赦しねぇから」
それだけ言うと部屋のドアを開け
帰ろうとした。
ガチャーーーーーーーーー。
開けたその先に立っていたのは
由香子のお母さんだった。
「あら…。もう帰っちゃうの?
お兄ちゃんが帰ってくるまで居るかと思った
んだけどね…。」
お母さんは多分話が聞こえていたんだろう。
慌てた感じで話してる。
「夜遅くにお邪魔しました。
圭さんによろしく伝えてください。
それじゃぁ…。」
階段を降りて外にでる。
単車に乗ろうとしたら 家の方から声がした。
「お兄ちゃんに 言っちゃうから!!!」
由香子の声だった。