槙吾クンはわたしの背中を
ずっとさすってくれていた。
時おり ポンポンって叩いてくれて
その優しさに 気持ちも落ち着いてきた。
「もう 辛い目には合わさないから。
俺が付いてる…。」
槙吾クンはそっと
わたしの身体を離した。
お互いの視線が合わさると
わたしは何も言わず…目を瞑った。
チュッ♩
槙吾クンはわたしの顔を
両手で包み 額をくっつけて言った。
「絢佳…。ずっと一緒にいよう。」
耳元でそっと囁き
あの黒い石のピアスを外した。
外された耳を触ると
何かが付いている…ん?
「槙吾クン??これは何??」