「離し………んんっ」



離してと言おうと口を開いた途端


ザラッとしたものが口内に入ってきた



それが空雅の舌とすぐにわからなかった




「私のファーストキス返して下さい!」



「俺が初めてか。超貴重だよ?俺のキス」



「知りません!私に関わらないで下さい!失礼します!」



空雅を置いて慌てて非常階段を離れた




「あいつが南雲財閥の娘ねぇ……」


空雅が1人妖しく笑みを浮かべ呟いているとも知らず



私は教室に戻った