「おっサンキューひで♪」
ひでに差し出されたのは
冷えた缶コーヒー。
「うん。あっねぇちゃん、
昨日遅くまで起きとったんやなぁ」
「ん?電話してた」
「そっか。まーいいけど..
クマできてるから、隠した方がいーよ」
そういわれ気になった私は
思わず目の下に手をやる。
「ん、わかった」
ひではよくできた弟だ。
私の次の行動を読み取って
先に動いてくれるほど
周りに気が利く。
もちろん、私が姉だからってわけじゃなくて、
もちろん、私が怖いからじゃなくて..w
とにかく、弟の気が利く性格は
家族はもちろん、友達や
見知らぬお年寄りや小さい子までに
好評価されていて、
とても優しい子だってこと。
「ねぇちゃんもはやくいい恋
みつけなよ。あんまリ部屋で
泣かれると聞こえるけん」
「えっああ!聞こえてたんや」