通話のきれた携帯を見つめながらため息をこぼす
「まっさか南波君からの電話とは~」
「なんでそんなに嬉しそうなのよ…」
あたしは恨めしそうに波美を見た
「だって ただ時間を伝えるだけなら彼方会長が直接電話すればいいでしょ?なぁんで南波君を通してなのかなぁ?…って」
意味深な笑顔の波美
「とくに…深い意味なんてないでしょ ただ同じクラスだからじゃないの?」
「どおだろおね」
波美は突然立ち上がった
「あれ?波美どこか行くの?」
あたしはドアに向かって歩く波美を目で追いながら問い掛けた
「そろそろお腹すいたっしょ?なんか作ってきてあげるから待ってんしゃい♪」
ガッツポーズをしながらウインクをして部屋をあとにした
時計をみるともう12時を回っていた
たしかに…ちょっとお腹すいたかも
そしてもう一度携帯を見つめる
なんで 陣が電話くれたんだろ…
波美が変なこと言うから変に意識しちゃうよ
「はぁ~」
また ため息
そういえば転校してから毎日が忙しすぎて いろいろありすぎて 息つく暇もなかったな…
だけど
転校してよかったなって今は思う
「おっまたせぇ★」
それから5分くらいしてお盆をかかえた波美が帰ってきた