「だぁかぁらぁ…ごめんってば」

「「最悪だぁ」」

あたしは本気で泣きそうな2人に手を合わせながら謝った

「なんで…生徒会で花火大会なのよぉ 彼方会長誘っても無駄じゃなぁい」

暴れる波美

「あたしだって…せっかく龍之助君と仲良くなれるチャンスだったのにぃ~」

珍しく波美と意気投合しているなっちゃん

あたしはそんな2人を宥めながら横目で美和を見た

…美和も陣のこと誘おうと思ってたのかな?今回の花火大会で杏と陣がくっついちゃったら美和は傷ついちゃうよね

「冴慧ちょんはいいよなぁ」

突然ぼやく波美

さっきまで暴れてたくせに今はやけにおとなしくカフェオレのストローをくわえている

「…なんで?」

あたしは机に突っ伏している波美の視線の高さに身体をあわせながら聞き返した

「だぁって生徒会には好きな人がいるじゃない?それにカッコイイ王子様だっているし 冴慧のこと好きって人もいるじゃない」

あたしのことを好きって人…って

「なんで波美が雅とのこと知ってるの?」

まさかの展開に動揺が隠せない

「虎臥君?あんたは何言ってるのよ」

そんなあたしの態度をみて波美は首を傾げた

雅のことじゃない?
だとしたら波美は…誰のこと言ってるの?