「…ねぇ冴慧は北条君誘うの?」
波美が耳元で呟いた
「…なっ 誘わないよ」
あたしはそれを全力で否定した
2人っきりなんて何されるかわかんないじゃん
それに好きかわかんないしさ…
「那智はどうせ他の女の子と行くだろうし」
「なんで?那智君はもてるけど彼女いないじゃん♪絶対に大丈夫だって」
彼女いないの?
やっぱり那智はみんなの前では猫かぶってるんかな?
『実はめっちゃたらしなんだよ』
なんて言っても信じてもらえそうにない
那智も言ってたみたくやっぱりあの子は彼女じゃないのかな…
「冴慧ぇ~」
「うわっ…びっくりしたぁ」
陣が突然ひょこっと顔をだした
「そんなにびびんなくてもいいじゃんよ」
「だって…いきなり出てくることないでしょ?」
「まぁそんなことはいいや 彼方先輩が呼んでるってよ 生徒会室行こうぜ」
「え?お昼休みなのに?」
朝と帰り以外に生徒会はないはずなのになぁ
あたしは疑問に思った
「なんか…急用らしいぜ とりま行くぞ」
陣もよくわからないらしく曖昧な返事を返した
わかんないなら…
行くしかないかな
あたしは渋々だけど立ち上がった
「じゃあちょっと行ってくるね?」
「行ってらぁ~♪」