「冴慧ぇ~♪もおすぐ夏休みだねぇ」

「そおだね」

転校してからもうそんなにたつんだぁ
時間がたつのは早いな

「夏休みといったらあれでしょ?」

「「だよねぇ」」

3人は途端に笑顔になった


「あれって?」

あたしは状況が飲み込めず聞き返した

「あ~冴慧ちょんは隣町から引っ越してきたんだっけ?」

「だからかぁ」

大きく頷くあたし

「夏休みっていったら花火大会があるの♪」

なっちゃんが
椅子から立ち上がって言った

「カップルで花火を見るのが常識なのよねぇ」

波美も立ち上がり
なっちゃんの手をとりながらいった

「だから林間で告白大会があるんだよ 夏休み前の最後の行事だから」

「そうなんだぁ」

だから皆
あんなに意気込んでたわけね

あたしはようやく状況を把握し始めた

「なっちゃんはもちろん龍と行くんでしょ?」

なっちゃんは冷やかす波美の言葉に顔を赤くする


「…うん 誘ってみるつもりなんだ」

「やっぱりぃ?あたしも彼方会長誘っていこうかなぁ♪」

「波美…多分会長さんは無理だよぉ」

「やめときなよ」

やる気満々の波美をなだめる2人

「え?美和たちも波美が彼方先輩のこと好きって知ってたの?」

「「もちろんだよ」」