那智はあたしに顔を近づけた

「お前のせい」

そういうとあたしの唇をふさぐ

「…………。」

唇を離すとお互い照れくさくて笑った


「女遊びはやめてね?」

「うん てかどれも遊びだったしな」

「………でもさ」

「本気になったのは冴慧が最初だよ」

「………。」

「冴慧は俺の初恋なんだ」

やがて那智は言った

「あたしも……」

初恋

那智が初恋だよ

ねぇ……

那智

どんな時もね

悔しいけど

心の中にはいつもあなたがいたの

あなたを忘れたことはなかった

忘れられなかった

転校したあの日から今日までずっと

どんなに傷つけられても

やっと見つけたあたしの居場所

これからはまっすぐ前だけみて歩く

あなたと一緒に

ずっと一緒に

幸せになるために

あたしはここにきていろんな人にいろんな物をたくさんもらったの

那智にも

たくさん

もうあたしのことを離さないでね?

絶対だからね

あたしが生徒会役員になった理由は

あなたと出会うためだったのかも

END