「よくここに来るの?」
雅の横に腰をおろした後 問い掛けてみた
「空が綺麗やからな」
ごろんと寝転がった雅は左手を空に向けてのばした
「仮病つかってよう来んねん」
「生徒会役員なのにだめじゃん」
「そおいうの興味ないしなぁ 勝手に決められて迷惑&面倒やん?」
「あたしも同感」
わざと溜め息まじりでぼやいてみた
「あんさぁ…自分」
「ん?」
雅は寝ていた身体を起こして真面目な表情で言った
「今から一緒に学校抜け出さへん?」
「え……」
突然の誘いに戸惑いが隠せない
「俺と2人や嫌?」
雅が座ったままゆっくりとあたしに近づいてくる
顔近いって
「あのぉ……雅?」
―バンッ
突然扉が開いた
え……
まだ授業中なのに
「あっ」
そこに立っているのは北条那智
なんで?
しばらく変な空気が流れてようやく北条那智が口にした
「わりぃな お邪魔しました」
顔を近づけているあたしと雅をみてそれだけ言った
茶化すような口調
「じゃあごゆっくり」
後ろむきにピースをして北条那智は扉をしめた