「おはよっ」
「あっ 冴慧」
あの日から1週間がたった
あたしはようやく学校に出られるまでに復活した
この1週間は……ずっと美和の顔が頭から離れなくて辛かった
1番間近で見たんだもん
「冴慧…久しぶり」
「うん」
無理に明るく振る舞ってくれる波美
あたしに気をつかってくれているんだよね
「まぁ……これからは3人で楽しくやろうよ」
友達ごっこを
波美の気持ちがわかってしまった今
波美の一言一言を心からの言葉と思えないあたしは
あまりいい気分じゃない
なっちゃんはさっきからうつむいたまま顔をあげない
「……悲しくないの?」
「え?」
重たい沈黙の中
そんな言葉を発したのはなっちゃんだった
「なんでそんなに笑ってられんの?美和のことなんかどおでもよかったの?波美最低だよ」
「菜月……」
「なっちゃん」
「美和はもういないんだよ?あたし耐えられないよ……生きてけないよ」
なっちゃんと美和は小学校からの幼なじみだったという
ずっと一緒だったんだもんね
「………だからなんなのよ」
あたしだった
「生きてけないならあと追えばいいじゃない」
「……冴慧?」
「波美が無理して笑ってるのわかんないのかな?
あたしはなぜか波美をかばう形になった
なぜか……