季節は初夏
俺のもとに届いた1枚の封筒
「彼方先輩 こんな時期に転校生すか?」
陣がこっそりと覗き込む
「早く開いて~」
「わかったって」
皆に急かされて封筒を開く
「この子がかぁ~」
「女の子じゃん」
「可愛いじゃないですか お写真ですけど」
次々に写真を手にしては渡す
「歓迎の準備しなきゃなぁ♪」
「まだ気が早えよ」
「面倒やなぁ…」
「はいはぁい じゃあうちが看板のペイントやる」
「だから気が早いってば」
「いいじゃん どうせ俺らの仲間になんだしよ」
俺はふっと笑った
「そうだな」
那智と目があった
「やっと生徒会始動だな」
「あぁ…そうだな」
封筒に書類をしまいこみ窓から空を見上げる
役者がそろった
第01章 始まり