さっぎ叫んでいた金髪の唯って奴と

黒髪の青メッシュの伊織。

その他に勝手についてきた男達といくあてもなく道をダラダラ歩く。

俺と唯は二人でばか騒ぎして、伊織は無口に携帯をいじっていた。

「直樹~!!
お前んち行こうぜ!!」

さっきまで女の話に必死だった唯が、急に俺に言い出した。

「え~…
毎日じゃねぇかよ。
いい加減飽きろ。」

親の帰りの遅い俺んちは、自然にたまり場のようになっていた。

だか俺としては、部屋は汚くなるし、姉貴がうるせぇから、あんまりたまり場にはしたくなかった。

「いいじゃ~ん♪
直樹のねぇちゃんスッゲェ美人じゃん!!
会いてぇんだよね☆
…この前のナンパで一番可愛いゆかりちゃんを譲ってあげた恩、忘れてねぇよなぁ!?」

ニコニコさかながら俺に言う唯。


…コイツっ


「……チッ。
わぁったよ。
来いよ。」

「やったぁ!!
直樹、超優しいね。
おら、
お前ら、行くぞ!!」

俺を脅したその笑顔で、後ろの奴らに声をかけ、俺んちに向かった。


唯に弱み握られたら終わりだな。


俺は、絶対に唯に弱みを与えないと20回目の決心をした。