──「ふぅ〜
やっと抜け出せたな!!」

「恋、大丈夫だった?」

「あ、はい!!なんとかっ」



「これから毎日あれかよ……」

悠さん…

「す、すいません…」

また、迷惑かけちゃったな……。

「恋、なんかおごれよ〜?」

「そうだね、
おごってもらおうか」

「拓弥さん、圭吾さん…」

「悠もそれでいいだろ〜?」

「……………。」

悠さん…
許してくれるかな…?



「………あぁ」

「…!!」

よかったぁ……


「じゃぁ今日は
私が夕飯作りますね!!」

「まじ?! うれし〜っ」

拓弥さん、
喜んでくれてる!!

何作ろっかな〜♪


「お前、ほんとに大丈夫か?」

「へ?」

「手作りなんて」

悠さんは疑いの目で
私をみている。

「悠さん!!私だって
料理くらいできます!!
これでも、
施設で育ったんですから…」

「施設?」

「あ、いや、
なんでもありません!!
早く教室いきましょう!!」

「?」


「……………。」

──施設で
育ったなんて聞いたら
きっとみんな、私に
気を使うだろうから……。


「今は、言わないでおこう…」