──「こっちが俺で、
「そこが圭吾。
んで、一番奥が悠の部屋」

「その悠の部屋の手前が
恋の部屋だよ」

「あ、ありがとうございます」

──ガチャ……

「おっ…」

しばらく誰も
出入りしていないせいか、
この部屋は少し
ほこりっぽい。


「でも、広いしかわいいし」

嬉しい♪
私がこんな家に住めるなんて…

ルンルン気分で
私は、自分の部屋を
掃除することにした。


───「ここは元々、
4人寮なんだ。」

「へぇ…」

「クラス別で、
俺たち三人しかいないから
一つ余っちゃって。
んで、女子なんだけど
恋が使うのは、
この部屋ってわけ」

「そうなんだ!
じゃぁ、女子一人でも
しょうがないですね。
あ、掃除まで
手伝ってくれて
ありがとうございます、圭吾さん!!」

「いいよこのくらい。
何かあったら
俺の部屋にきてよ。」

「はい。わかりました!!」


──バタン


「ふぅ……。
圭吾さん、ありがとうございます」

すごく優しい人。
きっと、モテるんだろうな…。

それに、イケメンだし。
うわ、完璧じゃん!!

あんな人と住めるなんて…
すごいぞ!!

「ラッキー♪ラッキー♪」



……──その日は、
ぐっすり眠れた。

枕が変わるだけで
眠れなかった私が、
なぜか、安心して
すんなり眠れたことに
自分でも、びっくりした。