いる時、美咲は相談する前に気付いてくれて話を聞いてくれる。いつも私は美咲に支えられている。私はとても大切な親友を持てたことをいつも嬉しく思う。
「積極的にはなりたいんだけど、今までの関係が崩れるかもしれないって考えると気が引けちゃうの。修二は普段はふざけた感じだけど、根は優しいし相談もよく乗ってもらってる。だからこそこの関係が崩れたら、お互いに気まずくなったら嫌だなって思ったりするんだよね……」
 美咲には全部打ち明けた。もう自分でさえどうすべきか分からなかった。
「分かってないな、彩香。もし修二が彩香のことを振ったとしても、修二が彩香との関係を崩すようなことすると思う? ここにいる皆はさ、お互いに気心が知れた仲間なんだから。修二だって彩香の気持ち分かってくれると思うし、私も仲間の恋には応援したいし」
 私は思わず泣いてしまった。
「ほら、泣かないの。前向きに考えなきゃ、それこそ修二振り向いてくれないよ? 私彩香の恋には応援するからさ、一緒に頑張ろうよ」
「ありがとう……。私、頑張る。でも、美咲も頑張ってね」
「当たり前だよ。彩香だけ恋してたら、なんかムカつくし」
 美咲は笑いながらそう言って、私も泣きながら笑った。
「まあ、修二との恋が成就できるように、ずっと応援してる」
「美咲、本当にありがとうね」
 美咲は微笑みながら、こういう時はお互い様だよ、と言ってくれた。私は心から感謝した。
「おーい、早く行くぞ。早く歌いたいんや。……なんで彩香泣いてるん? まさか、美咲が泣かした?」
 秀は私のことを心配しながらも、冗談交じりで美咲のことをいじった。美咲はムッとした顔に変わった。
「何言ってるの、あんたは。私が泣かすわけないじゃん。早く行くよ」
 秀はいつもあんな感じだから、落ち込んでる時でも自然と笑える。美咲は私の方を見てこう言ってくれた。
「彩香は笑ってる方が可愛いんだから、ポジティブにいかなきゃ。秀という笑い担当がいるんだし、笑っていかなきゃ人生損だよ」
 美咲は私の肩を優しく叩きながら、微笑んでくれた。私は小さな声で、「ありがとう」と呟いた。
「じゃあ、早くカラオケ屋に行きましょうか」
 修二がそう言ってカラオケ屋に向かった。
カラオケ屋に着き受付を済ませ、店員に部屋に案内されると美咲が私に小声で声をかけ