「いや‥‥噂程度なら知ってますけど、よく分からないです」

「そっかー。そうだよね、君たちとは縁のない世界だもんね。特に遥香ちゃんとかは」

「うへ!?あ、あぁぁ、そうですね!私なんかとはもう無縁で無縁で!あははは!もう、ほんとにね!」

「遥香ちゃん?」

やっべ、急にふられたから変な声でた。しかも超慌ててしまった。完全に変な奴だ。

「あっと‥‥遥香ちょっと人見知りで!知らない土地だし、緊張してるんです!」

ナイスフォロー、ひなこ!
今日初めてお前の存在を有り難く思ったぞ!

「あーそっかそっか!まー慣れていくって!てか、ひなこちゃん俺らタメなんだしさ敬語じゃなくていいんだけど」

「え?あぁ、そうだよね。じゃ、これからよろしくね、智也」

あっさりと切り替えたひなこに驚いてんな山本。もともとひなこは敬語苦手だしな。