「それにしてもさー、人間ってこんなに変われるんだねー。あの"悪魔姫"がよくここまでなれたね」

「その名を言うんじゃねーよ。特に学校ではな。俺‥‥私はもうその名を捨てたんだ」


中学時代、男所帯で育ってきた私はちょっと、いやかなり男勝りな性格に成長していた。

家では兄貴たちと張り合って喧嘩もした。そのおかげで腕っぷしはそこらの男より強くなっていった。

気がつくと地元のヤンキーグループを統一して後半からは"姐さん"なんて呼ばれて慕われてた。

そんな私のことを周りの奴らは"悪魔姫"なんて呼んで恐れてた。

そんな生活も割と気に入ってたし悪い気はしなかった。だけど、"ある事件"をきっかけに私は足を洗い、高校では静かに暮らすと決めた。

なのに