内容を読んだ俺は信じられないという思いでいっぱいだった。

2年前といえば、『高井剛志』が死んだ年だ。
まさかその妹がこんな形で俺達の前に現れるとは、誰も予想していなかっただろう。

時計は12時20分を回っていた。
…時間がない。

本来こんなメールはイタズラとして扱うのだが、高井の妹の復讐だとしたら信憑性が上がってくる。

とりあえず残りの社員にこのメールを見せる。
あと10分、いや9分以内に探すしかない。

もしこれがイタズラなら12時31分を迎えた瞬間に、全員が色々な意味で安堵の表情をするだろう。