下を見ながら歩いていると視界に足が見えた
「……お」
その声に顔をあげる
「あ、川崎くん」
「えーと、確かゆきちゃんだよね? 同じ名前だったような……」
「うん、知っててくれたんだ。」
川崎くんはにこりと微笑む。
「珍しいね、1人。なおって子は?」
「部屋で荷物まとめてて……」
「そういや、裕一フラれたっしょ?」
「あ〜みたいだね。」
今、学校の王子と喋っているのが
とてもとても不思議で
夢を見てるんじゃないかって。
「なおって子、俺のこと好きっしょ?」
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