「瑠榎!?」


倒れそうになったところをお兄ちゃんに抱きとめられ、床に倒れずには済んだ。

信じられない痛みに傷口を手で抑える。


そして、抱きとめられたと同時に発砲音がほぼ頭上から聞こえ、次は黒川が腕を抑えて倒れていた。


「頭、とりあえず病院へ」


銃を直しながら、冷静に話を進める男の人。


「あぁ」


その人の言う通りに、気が動転しながらも私を抱き上げてその人の後ろを歩いて行った。


私は気が抜けたのと、あまりの痛みに意識を手放した。