「たしかに普通の子より苦労は多いだろうけど、それって“かわいそう”ですか? 俺は、彼女を見てると尊敬すること多いですけど」 「……っ」 自分の思ったこと、感じたことを、俺はそのまま言っただけだった。 だけどナオミ先生は、なぜか気まずそうに真っ赤な顔で立ちあがると、「ゴミ捨ててくる!」と教室を出ていった。