「――……」 そこまで思い出して、俺は急に気恥ずかしくなった。 ……あのあと、ふたりを俺の部屋に泊めたんだよな。 いや、間違ったことをしたとは思ってない。 そりゃあ“保育士として”判断するなら、無理やりにでも母親のもとへ帰すべきだっただろうけど。 でもあのときの涙を見たら、マニュアル通りの判断なんかできなかった。 だから間違ってないはずだ。