慧said
場所を変えるため歩き出した俺たち
咲夜さんの後ろを歩きながら考える
さっき咲夜さんが窓を見に行ったとき違う窓に微かに見えた影
髪の長い・・・女
セキュリティ万全の呉城邸に忍び込んだのか?
警報も鳴らなかったどういうことだ?
まずは咲夜さんの話を聞けば多少わかるか・・・
場所をかえ着いた先は2階のゲストルーム
俺はドアに寄りかかり話を聞く
「さっきのはなんなんですか?」
そう聞いた理人に咲夜さんはため息をついて話し出した
「零が眼鏡をかけないと・・・いや変装しないといけない理由の一つだ」
さらに続ける
「零はある団体に追われている」
驚いて目を開けると思いつめたような咲夜さんがいた
「詳しくは言えないが、その団体が最近活発に行動しだした。お前たちに零を守ってほしい・・・」
「具体的にどういうふうに?」
問いかけた俺に咲夜さんは少し考えて言った
「放課後は慧が一緒だろ?で教室では理人と明人が居るだろ?なら問題は舞姫のときだ」
「ああ、それなら・・・」
「ちょっと待った!」
話を遮った明人を睨むと、これだけは譲れないといったように睨み返してきた
「舞姫ってあの舞姫?」
「ああ」
「男か女かわかんない?」
「ああ」
「そ、それが・・・」
「零だ」
「うそだぁぁぁぁ!」