「明人も理人…麗華に慧、咲夜に…あら?もしかして零ちゃん?」

小首を傾げて龍ヶ崎のことを見つめるこの人…

「きゃー!!大きくなったのねー」

年甲斐もない声を上げながら龍ヶ崎にキラキラの瞳をむける

俺たちの母親に

いや正確に言えば、小さい頃から知っているような口ぶりの母さんに対する龍ヶ崎の反応に

咲夜さんを除くここに居る全員が疑問を持ったに違いない

「7、8年ぶりかしら?久しぶり~」

ポカンとする龍ヶ崎の前に行き、そう言った母さんになぜか咲夜さんが慌てだす

「ちょ!風香さん!」

「ん~?あらそうだったわね言っちゃダメなんだった」

テヘッなんて言っている様子から悪いと思っていないことが伺える

呉城風香(くれしろ ふうか)俺たちの母親で見た目はすごく若い

そんな母さんを見つめ少しこめかみを押さえながら龍ヶ崎が言う

「私のこと知ってるんですか…?」

その言葉に母さん、咲夜さんまでもが悲しい顔をした

でもそれは一瞬のことですぐに元の表情に戻った



龍ヶ崎にはとてつもない秘密があるのかもしれない……