「信じられるわけないじゃないですか」

半眼で咲夜さんを睨むと苦笑いされた

「…そういや、眼鏡してねえな…」

そう言って美少女を見る咲夜さん

美少女を見るとたしかに眼鏡をしていない

「おい!慧、零の眼鏡どうした!」

「眼鏡ならそこの棚におい……」

最後まで言い切らずに言葉を止めた兄貴の視線は

棚…ではなく

明人の方に注がれている

なんだ?

疑問に思い近くにいた明人の方に目を向ける

明人は自分の足元を見て固まっていた

俺も足元を見ようとした刹那、耳をつんざくような声が聞こえた

「きゃぁあああ!私の眼鏡が!」

「うわ!」

兄貴の驚く声がしたと思ったら、美少女が兄貴の腕からすべるようにぬけて、明人の所に走っていく。

眼鏡を踏みつけていた明人がこっちに逃げてきた

その時、ふと感じた違和感

「なぁ…明人」

「ん?」

「眼鏡って…何のためにする物だ?」

「は?…そんなの目が悪いからに決まって…」

そこまで言って俺の言わんとすることがわかったのか

2人で美少女を見つめる