ニコリと笑ってそう言った兄貴に背筋が凍る
め、目が笑ってない!
それどころか笑ってるはずなのに黒い!
冷や汗をだらだら流して兄貴を見つめていると
不意に声が聞こえた
「んぅ・・・寒い・・・」
その声に目を向けると
兄貴の手を大切そうに握った
「美少女・・・」
俺の考えていることを次ぐように言った明人に賛同する
再び寒いと言った少女は起き上がり覚めきらない瞳で周りを見渡した後・・・
あろうことか兄貴に抱きついた
「お、おい!零!」
「んにゃ~ぬくい・・・スゥ」
しばらくして寝息を立てだした少女を諦めたように見る兄貴
俺たちは目が点になっていた
「兄貴が・・・」
「「「照れてる!」」」
元遊び人の兄貴が照れている現状に
さっきまで居なかった声が混ざった
ん?
と思って扉に目を向けると
きゃぁきゃぁ言って居る姉さんと
なぜか黒いオーラーをまとった咲夜さんが居た