『龍…』

私は龍に抱き締め返す。

嗅ぎ慣れた龍の匂い…。
すぐ近くにある龍の匂い…。

近くに行かないと分からない、龍のほのかな匂い…。

淡い香水の匂い…。

龍が毎日付けている

香水の匂い…。

まるで、何回も龍を抱き締めた事が有るような、
錯覚に襲われる。