「俺は勝ち目無しか…」
陸が小さく呟く。

『ん?どうしたの?
何が勝てないの?』

「……何でもないです」
『?』

陸…どうしたんだろう?
「未來~」

『へ?』

由希が飛び付いて来た。
『キャ~!どうしたの?』

「龍が抱っこしてくれない…」

抱っこ…。

『龍!抱っこしてあげなよ~!』

「………」

龍は私を睨み付ける。

怖い…。

こうゆう時は…。

私は陸の後ろに隠れる。
『陸…どうか言ってやって♪』

「えぇ!?じゃあなんかご褒美を♪」

『えぇ!?』

何をすれば…!?

「龍とか~女の子をいじめんなよ~」

陸は龍に言う。

「由希は女じゃねぇ!」
即座に由希は反応する。
「何ソレ!?私は女だよ!」

由希は龍に飛び付く。

「うぉ!止めろよ!」

由希は龍にブラーンとぶら下がる。