パタンという音と共に扉がしまってすぐに彼の香水の匂いがした。
嫌いじゃないその香り。
でもずっと嗅いでいたい訳じゃない。
だから、ラベンダーのアロマオイルを焚いた。
勿論、匂いの強い寝室にも。
そこまで済んで、シャワーを浴びに行く。
青と白のボーダーのワンピースを脱ぐと、白い肌に映える赤い花。
首元、胸元、綺麗に咲き乱れる。
痕は付けないでといつも言うのに、彼は聞いてくれない。
きっと彼は気付いてる。
本気で私が嫌がっていない事に。
確かにそう。
嫌ではない。
嫌な訳がない。
でもあまり目立つ所にはつけて欲しくないけれど。
ゆっくりシャワーを浴びて、部屋着に着替える。
もう日は超えてしまった。
新しい日の始まり。