「あ…」
目が覚めると体中が痛んだ。
横を見ると優子がともの手を握って眠っていた。
あ、ここ優子んちか…
悪いことしちゃったな。
布団からでようとすると服が着替えさせてあることに気がついた。
優子は本当に優しいな。
ともが布団からでると優子が目を覚ました。
「ともちん…ともちん!大丈夫?送るよ」
「ありがとう。でも大丈夫だよ…なんか色々ごめんね」
「全然平気だし!今日は泊まっていきな」
急いで携帯を開いて時間を確認すると時間は二時を回っていた。
「じゃあ…」
今日は優子の家に泊まることにした。
お風呂に入ってテレビをみていた。
「いっぱい寝たから全然眠くないや〜」
ともが軽く笑って言うと優子は
「ずっと寝てたもんね!わたしも眠くならない」
そういってる優子の目はすごいクマがあった。
「ねぇ…なにがあったの?」
「聞きたい?」
優子は笑いながらともを見た。ともは真剣な表情で答えると優子も真剣な表情になった。
「あの5人ともちんを連れて乱暴しようとしてたっぽい」
ともは絶句した。
それと同時に涙があふれた。
「へいき?」
優子はともの背中を さすった。
「へいきだから続けて」
「車に連れ込もうとしたときにその男を殴った人がいたの。で、ともが地面に叩きつけられた」
「その人って?」
「わからない。だけどその人が殴ったおかげでともちんは助かったんだけどその人そのあと五人組の男たちに殴られて…」
優子はそういって目を泳がせた。
「どうしたの?」
「いま、病院…」
優子は聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声で言った。
「その人にお礼しなきゃね」
2人はそのまま眠った。