「アシュレイ…お前、わざと昔話をしたろ」


「…さぁな?」



わざとだ……



記憶を呼び起こさせるために、わざと昔話をしたんだ……



「瑠奈は本当に忘れてるお前はそれでいいのか?」



「いいわけあるかよ…でも、それが瑠奈のためなんだよ…」



「俺は、必死で愛する人を探していて、見つからず、落ち込んでいるところを見るより、再会できて、喜んでいるところを見たいと思うけどな?」



「……」



俺だって、そうしたいさ…



でも、思い出した瑠奈は?



あんな、血まみれた記憶を思い出した瑠奈は…



思い出さなくていい…


血まみれた記憶なんて……



ただ…





俺との本当の約束は、思い出してくれ……