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「ほれみろ、間に合っただろーが」

 
今、学校に到着。 
 
8時43分。
 


「あ、ありがとうございます…」

間に合ったけど、あたしの心臓は今にも停止しそうだった。
 


「お前が息切れる事ないでしょーが」

バイクに乗ったのさえ初めてだったのに、あれだけスピードを出されたら誰だってそうなる。
 

 
「じゃ、ありがとうございました、また」

息を整えて、学校の門へ入ろうとしたとき、聞きなれた声。
 
 

「朝未?」
 
いつも聞いていた、声。
 
 
「あ、夕菜…」
 
「おはよーって、あら」

 
夕菜はほとんどこの時間に学校に来る。

遅刻してる、という意識はあまりないみたいで。