「ごめんなさい…」

 
その言葉に俺はハッとして振り向いた。
 
 

「なんでお前が謝んの?」

「あたし、また何かしたんですよね?」
 
「は…」

 

ごめんな。

悪いのは俺なんだ。

いつのまにか朝未は俊介と仲良くなってて。

勝手に妬いてて。
 
 
なのに。

朝未は俺の顔を見て謝ってくる。

 
「…あの、あたしが何かしたなら、言ってください」
 
 
 
お前、それ。

その顔。
 
今にも涙が頬を濡らしそうな潤んだ目。

それがこぼれるのを我慢してんのか、赤くなった鼻。 
 
 
 
…ばーか。