でもそれを打ち破って、俊介くんが言った。

 

「あ、俺が声かけた」
 
「は?!」

「ちょーっとばかしお茶でもしようかと…。って、何。朝未ちゃんの彼氏ってもしかして」

 
ピンと来たのか、俊介くんはあたしを見た。
 
 
「あ、そう。間宮さんです」
 
「…うそ。やっぱし?まじかよー」

「え、すいません」

 
何がいいたいのかさっぱりわからなくて、つい謝ってしまった。
 
間宮さんはそんなあたしの腕を少し強く握った。

 

「こいつは俺の!ナンパなんかしてんじゃねえよ」


 
そう言って、あたしの腕を引っ張りながら、少し無理矢理駅まで歩き出した。