……ハズレ。

私はあなたと同級生。

しかも来月の誕生日を迎えるまでは、まだ19歳なんだけど?


そう言いかけて、私はその言葉を飲み込んだ。

もう二度と会わない相手なんだから、別に本当のことを言う必要なんてない。


「あたり」


私の言葉に、彼はいっそう笑顔になった。

「そうかー。本当はもう少し年上かなって思ったんだけど、女の人は若く見られた方が嬉しいでしょ? それで少し低めに言ってみたんだ。あぁー良かった!」

──悪かったわね、老けてて。

よく言われることだから、いちいち気にはしないけど、でもやっぱり面白くない。

私は自然と早足になっていった。