「何も隠してないしっ」





手を振り払って強く言ったけど


春くんは信じてくれなかった




「なぁ、お前さどこに住んでんの?
学校だって隠すし・・・


今からどこ行くつもりでいんの?」


「家だよ家!」


「じゃあ送る」



「いい!!一人で帰れる」





なんでこの人は
こんなにも嘘を見抜くんだろう




「・・・もしかして家出?

初めて会った時も
でかい荷物持ってたし」




「・・・・」




当てられた・・・
ここまでくると何も言えない



「はぁー・・マジか


で、家には帰りたくないと?」


「うん」


「お金は?」

「少ない」




春くんはため息をついて
黙ってしまった