……それは、まだ五歳の頃。
――――――――
―――――…
「しゅんー! みてみて、すうがくとけたぁー!」
「まお、5もんだけかよー。おれは、10もんだ!!」
3歳児の言っているとは思えない言葉。
先祖代々受け継がれている〝メイド〟と〝執事〟の訓練を、その頃から私はしていた。
両親のうち母親がメイドで、父親は会社員というやつで。
もっとも、その頃にはもう母親はメイドを辞めていたのだけど。
「ままー! ごはんはー?」
「おなかすいたー」
そう二人で言って、返ってくる言葉は決まっていた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…