「……いッッ!」


頬を押されて、顔をしかめる私。


ちょうど、あの女子に打たれた所。


成本、まさか私の怪我で遊ぶために……?


と思ったけど、違ったようで。


「怪我、治すよ」


あぁ、なるほど。だから保健室。


「別に、治さなくても良かったのに。慣れてるし」


何気なくそう言うと、成本の鋭い目に動けなくなった。


「その“慣れてる”って、何?」