駿はニヤリと笑って一礼する。


そして顔を上げたときには、最初に俺が会った“王子”だった。


二重人格ッ!?


驚愕する俺をよそに、駿はニコリと微笑んだ。


「真桜が心配なので、僕もここで働かせてもらうことになりました」


そう言ってから、俺の耳元に顔を近づける。


俺にしか聞こえない声の大きさでボソリと言った。


「真桜になんかしたら、ぶっ殺すぞ」


俺の人生、とうとう狂ってきた……――!