~悠馬side~







「悠馬様。お支度の時間です。」




いつもと違う声。




目を少し開くと、駿の姿が見えた。




「・・・真桜は?」




「・・・朝からいきなり、真桜かよ。」




チッと舌打ちする駿。




「出かけたよ。学校も、休む。1週間以上帰ってこねぇ。」




「・・・そう、か。」




「・・・何、寂しがってんだよ、ゴラァ。早く起きねーと・・・・・・」




ニヤリ、と駿の口の端が上がる。




「お、起きるよ。」




俺は、慌てて体を起こす。




・・・これから1週間、気が重い。