~真桜side~







「・・・うぅ・・・あー・・・・・・。」




「ん? どうした、真桜。」




「・・・駿・・・さ。恋って、したことある?」




唐突だけど、聞いてみる。




駿の顔が、真っ赤に染まっていく―――・・・。




「な、い・・・っ! こ、こい・・・?」




「恋。あ、池で泳いでる鯉じゃないから。」




「恋・・・んなの、するわけねーだろーがっ!」




私は、駿の顔をジッと見る。




「・・・だよね。」




ため息を吐いて、私は椅子に座った。




「そ、それがなんなんだよ?」




「・・・恋心。」




「はぁ?」




「恋する乙女。」




「・・・っ!? お、おま・・・お前っ! ま、まさか・・・!!」




「私、お前じゃない。不良執事、今の台詞、落ち着いてもう一回。聞こえなかった。」