「・・・なんでもないデス。」




「・・・・・・・・・・・・。」




冷たい視線を悠馬に向けてから、冷たいチョコを手に取る。




――― ピンポーンッ




・・・なんてKYな客だ。




私は、チョコを荒々しく置いて、玄関に向かう。




――― ガチャッ




「真桜ちゃ~ん! 私だよっ! サヤ! 久しぶり~ッ!」




・・・誰か、幻覚と言ってください。




幻聴。もしくは、悪夢と言ってください。




「来ちゃった☆」




ペロッと舌を出す古森サヤ。




「・・・来なくていい。去れ。散れ。っていうか、死ね。」




「酷~い! あはは。もう、みんなの言うとおり、超毒舌~。」




・・・全然、傷ついてるようには見えませんが?