~真桜side~







「何これ・・・何これ、何これッ」




私は、屋上でうずくまる。




「・・・―――何が?」




声が、聞こえた・・・。




「え? ・・・誰? 盗み聞き?」




「えー。だって、サクラが・・・」




〝サクラ〟と呼ぶ人物は、数少ない。




「・・・レオ? バカレオ?」




「うん、そうそう・・・って、ちがーうっ!!」




ノリツッコミ・・・。




「どーした? サクラ。もしかして、好きなヤツができちゃった?」




ニヤリ。と、からかうように笑う、レオ。




「・・・は? 何言ってるわけ?」




得意の毒舌モードで、その質問をかわそうとする私。




「え? もしかして、俺を好きになっちゃった?」




レオは、とことんバカだ・・・。




「ありえないし、誰がバカを好きになるわけ?」




「ヒドッ!! 俺、傷ついちゃったよ?」




大袈裟に、胸を抑えてよろけてる。