――― 翌朝のことだ。




「なんだ? これ。」




俺の上履きが、ボロッボロなんだけど・・・・・・。




「あ、始まった。」




真桜のその言葉に、俺は眉を寄せる。




始まった? 何がだよ?




「上履き。」




俺に、上履きを渡してくれる真桜。




どんだけ、用意周到なんだよ、このメイドは・・・・・・。




「サンキュ。でも、なんなんだ?」




「いえ・・・でも、学校でということは・・・・・・。」




真桜がぶつぶつ呟いてる。




(説明は、してくれないんだな・・・・・・。)




少し、がっかりした気持ちになってしまう俺は、どんだけ真桜のことが・・・




「・・・今日、休みたい。サボりたい。教室、嫌い。」




唐突に、真桜がそう言いだした。




「お前なぁ・・・。子供じゃねーんだから。」




「いえ、気持ち的には、まだ子供ですよ。」




「真桜から、そんな言葉を聞くとは・・・。」




俺が大げさに驚いて見せると、睨まれた。