「・・・・・・あ、出口。」
いつの間にか、終わってた。
「お化け屋敷って・・・・・・つまんないね。」
「・・・・・・いや、本当は楽しいよ。」
レオは、そう言ってなにやら誰かを探し始めた様子。
「あ、悠馬みーっけ」
「あ。本当だ。ベンチに座ってる」
すると、ベンチに座っていた悠馬が、私たちを見て驚愕した。
そばに居た駿と椎奈も。
1人でお化け屋敷に入るのが嫌だったのか、駿と椎奈と一緒に待っていたらしい。
「お、おおおお前ら・・・手、手!!」
手? と、怪訝に思い、手を見る。
・・・・・・。
「いつまで手を〝掴んでいる〟んですか?」
営業スマイル・・・・・・こんな所で、使う羽目になるとは。
「〝繋いでる〟手を離してほしいの?」
レオも、営業スマイル。
「暑苦しい。離れろ。」
私、命令口調。
悠馬の方を見てから、渋々手を離す。